狂犬病って何？

狂犬病は、狂犬病ウイルスの感染によって起こる人獣共通感染症です。

人や動物が感染発症した場合、重い神経症状を伴ってほぼ100%死亡する悲惨かつ極めて危険な伝染病です。
日本では1957年に狂犬病を根絶して以来、外国での感染例を除いて発生はありませんが、現在なお世界中の多くの国々に存在し、毎年数万人が狂犬病によって死亡しています。

狂犬病予防法による飼い犬の登録とワクチン接種の義務化、徹底した野犬の捕獲によって、現在では国内での感染はみられなくなっていますが、近年海外からの動物の輸入は増加傾向にあることから、狂犬病が 日本へ持ち込まれる可能性は増大しているといわれています。

狂犬病予防注射は、狂犬病の流行を防ぐためのもっとも効果的な手段です。狂犬病予防法により、生後91日以上のすべての犬に年1回予防注射を接種することが義務付けられています。
犬だけでなく人の命を守るためにも、飼い主は責任を持って予防注射を受けさせましょう。

フィラリア症ってどんな病気？

フィラリア症は蚊を媒体として感染し、一度かかると完治できない怖い病気です。

人間が家の中にいても蚊に刺されることからもわかるように、蚊取り線香や室内飼い等の理由で予防できているとはいえません。
体の外側だけを守るよりも、体の内側から守ってあげることが大切です。

当院で処方しているお薬は、月に一度の投与で効果が得られ、副作用も少なく、ワンちゃんの体にとても優しいお薬です。

暖かくなる5月末から12月末までの投与をおすすめしています。

蚊が出始めて1ヶ月後からいなくなったあと1ヶ月後まで、しっかりと予防してあげてください。病気になって慌てるよりも、飼い主さんとワンちゃんが安心に満ちた生活を送れるようにと私たちは願っています。

ノミ・マダ二駆除をしましょう！

外に出かけるネコちゃんやお散歩が大好きなワンちゃんは、いつノミやマダ二がついても不思議ではありません。
ノミやマダ二は刺されてかゆみを感じるだけではなく、さまざまな病気を媒介します。

特にワンちゃんではマダ二を介して感染するピ口プラズマ症、ネコちゃんではノミを介して感染するヘモバルトネラ症といった発病すれば死にいたる恐れのある病気にかかります。

また飼い主さんやその家族にも痒みや皮膚炎などを起こす恐れがあり、家の中にもどこにノミが隠れているかわかりません。ワンちゃん・ネコちゃん、そして私たちの快適な生活環境を保つために月1回のノミ・マダ二駆除を
おすすめします。

大切なワンちゃんの健康を守るために、病気の予防は必要不可欠です。

怖い病気はいつもワンちゃんを狙っています。だからこそ、毎年1回のワクチン接種が重要なのです。
子犬の場合は親ゆずりの免疫(移行抗体)がなくなってくる時期を考慮しなければなりません。

一般的には 8週齢以降で1回目、12週齢以降で2回目 の接種をおすすめします。その後は年1回の追加接種となります。

犬ジステンパー

発熱、下痢、神経症状などが起こり、全身がおかされ、治ってもいろいろな後遺症に悩まされます。
死亡率も高く、怖い病気です。

犬パルボウイルス感染症

ひどい血便や嘔吐を起こす腸炎型と、子犬に突然死をもたらす心筋型があります。
伝染性が強く、死亡率も非常に高い怖い病気です。

犬コロナウイルス感染症

腸炎をひき起こす感染症で、下痢や嘔吐が起こります。
パルボウイルスと混合感染すると症状はいっそう重くなります。

犬アデノウイルス2型感染症

肺炎や扁桃炎など呼吸器病を起こします。

犬伝染性肝炎

肺炎や扁桃炎など呼吸器病を起こします。
ウイルスによる感染症で、肝炎を主とし、嘔吐や下痢、食欲不振などが起こり、目が白く濁ることもあります。
子犬では突然死することもある怖い病気です。

犬パラインフルエンザ

ウイルスによる呼吸器病で、鼻水や咳、扁桃炎を起こします。
アデノウイルスや細菌といっしょに「ケンネルコフ」と呼ばれる、犬の力ゼ症候群をひき起こします。

犬レプトスピラ病 (イクテ口へモラジー・力二コーラ・グリッポチフォーサ・ポモナ)

人と動物共通の、細菌によって腎臓や肝臓がおかされる怖い伝染病です。
いろいろなタイプがありますが、歯ぐきの出血や黄疸がみられるイクテロヘモラジーと、高熱・嘔吐・下痢を起こす力二コーラが代表的です。アウトドアで活動する犬ほど感染しやすいので、予防が大切です。